忍者ブログ
あるコロンビア売春婦と一年間恋人関係にあった私は、不法滞在で強制送還された彼女を追いかけてコロンビア本国に渡って彼女の家を訪ねた。そこで見たものは…
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
カテゴリー
最新CM
[11/11 愛読者]
[02/12 NONAME]
[02/12 NONAME]
[02/12 ゴールドスミス]
最新TB
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
忍者アド
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

パジェナートの名曲

 バジェナートとは、コロンビア北部のカリブ海沿岸のカルタヘナ、サンタマルタ、バランキージャなどの町で盛んな民俗音楽である。

ボタン式のアコーディオンを使うのが特徴だ。三人の楽団も、ひとりがアコーディオン、もうひとりが金属器を叩いてリズムを取る、残りのひとりがボーカルという編成になっていた。

 チバには七~八人がすでに前列に座っていた。ホテルカリベからは、わたしたちのほかに数人の客が乗った。すぐにわたしたちのチバは、バジェナートを奏でながらゆっくりと進み出した。

 五分ほど走ると、いったん停まった。また客が数人乗りこんだ。そしてまた走り出し、ホテルで客をピックアップして走り出すのを繰り返した。

だが、よく見ていると、さっきから同じ道をグルグル回っていた。ホテル間を最短距離で走って客をピックアップするのではなく、適当に道を流しながら時間調整して走っているという感じである。

 四十分ほどかかって、ツアーのオフィスらしきところで停まり、そこで最後の客を拾った。ほぼ満席になった。同時に、客それぞれに紙コップが手渡しで渡された。ベンチシート一列に、「ロン」というラムの一種が一本、コーラが二本ずつ、氷の入ったバケツがひとつずつ配られた。

ロンをコーラで割って飲む、「キューバリブレ」に近い酒を作って、みんなで飲むというドリンクサービスである。ただし、このロンは、日本で売っているラムよりも安いのはもちろん、アグアルディエンテよりも安いという代物だ。日本でいうチューハイやホッピーに相当するようなものだった。

 

 ドリンク類を補給して、チバはボカグランデ地区からセントロ地区に向かって走り出した。ようやく本格的なツアー開始だ。引率者らしい三十歳くらいの男が、マイクを握って何やら叫び始めた。

もちろん、スペイン語で、わたしにはさっぱり分かりない。だが、客たちは異様な盛り上がりで、男がひとこと喋るたびに「イェーイ」と喚声を挙げている。横を見たら、エバも「イェーイ」と叫んでいた。

もうノリノリで、目をウルウルさせている。日本人にとってはハワイやグアム、サイパンに相当する高級リゾート地に来て、開放感が爆発したようだった。こんな楽しそうなエバは、久しく見たことがなかった。連れて来た甲斐があったと思った。

 男の叫びに合わせて、最前列の女たちが立ち上がって踊り出した。次々に二列目、三列目の女たちが立ち上がって踊り出した。最後尾の女たちが踊ったあと、今度はまた最前列の男たちが立ち上がって踊り始めた。

エバが、「今度はリュージ、あなたの番よ」と言った。恥ずかしかったが、仕方なく立ち上がって踊った。日本人のわたしが踊ったことで、一段と大きい喚声が挙がった。


PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
プロフィール
HN:
出町柳次
性別:
男性
職業:
フリーライター
趣味:
ネットでナンパ
自己紹介:
フリーライター。国際版SNS30サイト以上登録してネットナンパで国連加盟国193カ国の女性を生涯かけて制覇することをライフワークにしている50代の中年。現在、日刊スポーツにコラム連載中(毎週土曜日)。
新著「体験ルポ 在日外国人女性のセックス」(光文社刊)好評発売中。
「サイバーセックス日記」http://demachiryuji.seesaa.net/
「洋楽カラオケ日記」
http://ameblo.jp/demachiryuji/
「裏ストリップ30年回顧録」
http://arecho.blog98.fc2.com/
著者新著8月16日発売
著者新著「体験ルポ 在日外国人女性のセックス」
ワイワイシー
ワイワイシー
アマゾン人気商品

Template by 楽楽楽生活(ららららいふ) 自宅でアルバイトしよう!/ Material by 素材くん「無料WEB素材屋」

忍者ブログ [PR]