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「エバ、いかない?」
「わたし、いくの難しい」
彼女はなかなかいかないタイプらしかった。それでも、誰とでもいってしまうような女よりも、自分とだけいってくれる女のほうが、男としてはうれしい。彼女と心身とも一体化出来たのは、それから数回逢瀬を重ねたのちだった。
もう外は白み始めていた。四時半過ぎだった。さすがに疲れた。エバの仕事の時間を確認すると、営業は二時からだが、オフィスには一時までに戻らなくてはならないという。十二時まではゆっくりしていられるが、食事などをすることを考えて、目覚ましを十時半にセットした。
モーニングコールが鳴る前の十時過ぎに目が覚めた。エバはまだぐっすり寝ている。寝顔が可愛かった。本当に寝ているということは、わたしを信頼しているといことの証でもあった。
デートスナックで働いていたコロンビアーナ(もちろん性的関係はない)に、こう聞いたことがある。
「わたしは泊まりのお客さんでも、一緒には寝ないよ。朝まで眠らないでじっと待ってる。だって、怖いでしょ。お金払わないでひとりで帰っちゃうかもしれないし。悪い男だったら、殺されるかもしれないしね。だから、泊まりでも七時には帰る」
わたしには、こんな経験はなかった。「一見の客」ならぬ「一見の女」とホテルに行ったことがなかったからだ。
テレビをつけて、しばらく見ていたが、エバは完全に熟睡していた。三十分千円の延長料金が気になった。このままほっておいたら、十二時過ぎまで寝ているだろう。そうすると、四~五千円はかかる。だったら、どこかで飯を食ったほうがいい。そう思って、エバを揺り動かした。
彼女は時計を見て、「まだはや~い」と言って起きない。エバを起こそうと、体を触っているうちに、またわたしの下半身が反応してきた。とにかく信じられないくらい、この日は元気だった。
エバのパンティーをずり下ろし、彼女の濡れていない局部に挿入しようとした。彼女は寝ぼけていたが、拒否はしなかった。濡れていないので、最初は頭の部分しか入らなかった。それでも軽く腰を動かしているうちに、次第に膣の中が湿り気を帯び始め、するりと根元まで入った。
もうこのころになると、彼女は完全に目が覚めていて、わたしに合せて激しく腰を動かし始めた。
「おっぱい、つよく揉んで」
エバが言った。言われたとおり、両手で彼女の大きなバストを鷲づかみにしてして、ギュッと絞り込んだ。エバの喘ぎ声が、ワンオクターブ上がった。誰に教え込まれたのかしらないが、彼女の一番感じる体位らしかった。
昨晩から四回目とあって、長引くと中折れしてしまいそうだ。エバの絶頂を待たずに彼女の腹の上に膣外射精した。ほんの少しだけ出た。
二人でシャワーを浴び、あわててホテルを出た。池袋に戻る途中のファミリーレストランに寄って、朝食兼昼食を摂った。彼女たちコロンビアーナは、へたな高級レストランよりもファミリーレストランのほうが好きである。その理由は、メニューに料理の写真が載っているからだ。味よりも、目で確認して、安心して食べたいものが選べるからなのだ。
食事の最中、エバが「もっと日本語がうまくなりたい」と言い出した。確かにエバの日本語は拙い。クリスがいつ来日したのか知らないが、日本人の恋人がいるという彼女のほうが、はるかにうまかった。エバと会話するには、辞書を引きながら確認して、という状況だった。
それで、わたしは市ヶ谷にあるスペイン語の本屋に彼女を連れて行こうと思いついた。この本屋には、スペイン語の小説や雑誌、辞書などのほか、スペイン語圏の外国人が日本語を勉強できるよう、スペイン語で解説したテキストも売っていた。エバにそれをプレゼントして、ひらがなからきちんと学ばせようと思ったのだ。
食事を終えて、すぐに市ヶ谷に車で向かった。あまり時間がない。意外と道が込んでいて、着いたらすぐに引き返さなくてはならない。路上駐車できるスペースがなかったので、近くの駐車場に車を入れて、本屋まで歩いた。
急がせたら、ブーブー文句を言った。こちらとしては、誰のために一生懸命になっているのかと思うのだが、こういうところがラティーナらしい。
本屋に入って、すぐに本を選ばせた。スペイン語に飢えているだろうから、小説などの文学書のコーナーに案内したら、見向きもしない。例の「日本語の基礎・スペイン語版」というテキストも見せたが、「いらない。ディクショナリーが欲しい」とわがままを言い出した。
辞書を探したが、適当なものがない。ハンディな辞書は、すべて日本語の見出しが付いていた。エバの欲しいのは、ローマ字で日本語を表記してあるものだった。彼女がスペイン人の店員に尋ねると、「これしかない」と言って、広辞苑みたいな大きな辞書を差し出した。値段も六千七百円した。こんな大きな辞書は、とても持ち運びが出来ない。かえって使いづらいだろう。
エバに「日本語の基礎・スペイン語版」にしたらと勧めたが、「これが欲しい」と言って、頑として聞かない。彼女には金も渡していないし、その代わりとしたら安いものだと思い、買った。エバはうれしそうに「ありがとう」と日本語で言った。
急いで池袋に戻った。時間ギリギリだった。彼女の仕事場近くで降ろし、別れのキスをした。最後まで、お金は要求されなかった。
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