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アビアンカのオフィスに着いたころには、雨は上がっていた。夕立だったらしい。オフィスに入ると、エバはカウンターの女性となにやら話していた。いったん話しを打ち切って、わたしに言った。
「リュージ、サンアグスティンに行く飛行機ない」
「え、でも地図には飛行場が書いてあるよ」
「ある。でも、それチャーター便。四人ならできる」
「チャーター? 高いだろ」
ほかに相乗りしてくれる客がうまくいればいいが、二人で四人分の運賃を払う気にはなれなかった。
「それなら、ネイバまで飛行機で行って、あとはバスで行く」
「いいよ、それで。一人いくらなの」
「八万ペソ」
二人で十六万ペソだ。ネイバまでの飛行時間は約一時間。日本の国内線とあまり変わらない値段だ。だが、ボゴタからネイバまで庶民の足のバスで行くと六時間かかる。そこからサンアグスティンまで、またバスを乗り継いで行くと丸一日つぶれてしまう。時間に余裕のあるバックパッカーならともかく、帰国の便をフィックスしているわたしには飛行機を利用するしかなかった。
「オーケー。それで行こう」
サンアグスティン行きは、翌々日の土曜日にした。朝一番、午前六時発の便だった。
「サンアグスティンのあとでカリに行く。パルミラのお姉さんのところに行く」
「オーケー」
アビアンカではキャッシュで支払ったので、現金が心細くなった。エバに両替所を探してくれと言うと、「もう銀行しまっている。わたしがキャッシュカードでお金を引き出すから、あなた、ドルをちょうだい」と言った。
コロンビアでも銀行は早く閉まってしまうらしい。近くのキャッシュディスペンサーに行き、エバが「いくら欲しいの」と聞いた。
「二百ドル」
「この前、両替したときのレートは」
「百ドル、九万八千ペソ」
「それじゃ、これでいいね」
エバは二百ドルと引き換えに、きっちりレートどおり十九万六千ペソをわたしに渡した。金に細かいエバらしかった。それにしても、さすがにキャッシュディスペンサーだけはコロンビアでも普及しているようだ。
両替を終えると、いったんエバの部屋に戻った。
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