[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
タクシーに四人で戻った。エバが、まだ時間があるから、中心街に行こうと言い出した。わたしとしては、何でも見ておくことに意義はない。タクシーで十五分ほど走って、個人商店街が密集している地域に入った。街の感じからして、セントロと呼ばれる旧市街だろう。
エバの目的は、すぐに分かった。買い物である。立ち並ぶブティックに目を光らしている。わたしは、やばいな、また買い物をさせられるな、と感じた。案の定、エバとエミルセは目にとまった靴屋に入った。いろいろパンプスを物色している。長引きそうだった。
わたしはそこを抜け出して、街角で飲み物を売っている屋台に行って、コーラを買った。飲んでいる間に、自分たちで買い物を済ませてしまわないかというせこい考えからである。
十分ほどして店に戻ったら、まだエバたちはパンプスを物色していた。
「リュージ、これどうかな。似合うかな」
「ああ、いいんじゃない」
「もう誕生日プレゼント、いっぱい買ったろ。いいかげんにしろよ」
「あなた、わたしの恋人でしょ。安い。いいでしょ」
こんなときだけ「恋人」と言い出すのだ。勝手なものだ。
「しょうがねえな。ひとつだけだぞ」
「ねえ、お姉さんにもひとつ買いたいんだけど、いいかな」
やっぱりわたしにすべて買わせるつもりだったのだ。結局、わたしが二人分のパンプスを払うことになった。予定外の買い物だったので、この店でもカードで払った。
だが、最初、マスターカードを提示したのに、キャットシステムで「使用不可能」と出た。エバが「あなた、銀行にお金ないんじゃないの」と茶々を入れた。銀行に残高が乏しいということはあっても、支払いを滞らせたことはない。
代わりにビザカードを提示すると、今度はすんなりカタカタと伝票が出てきて、サインを済ませた。エミルセはわたしに、「ありがとう。ありがとう」と何度も繰り返した。心から感謝している様子だ。
新著「体験ルポ 在日外国人女性のセックス」(光文社刊)好評発売中。
「サイバーセックス日記」http://demachiryuji.seesaa.net/
「洋楽カラオケ日記」
http://ameblo.jp/demachiryuji/
「裏ストリップ30年回顧録」
http://arecho.blog98.fc2.com/