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緊張感からか、なかなか寝つけなかったが、うつらうつらしているうちに目覚ましが鳴った。いくらか頭がすっきりしたが、やはり起きるのはつらかった。エバを起こすため、寝室のドアをたたいた。寝ぼけまなこでエバは起きてきた。日本にいるコロンビアーナたちは、寝るとなれば一日十時間でも十二時間でも寝ている。エバもほっておけばいつまでも寝ているタイプだが、仕事で移動するときは、二、三時間の睡眠でもきっちり起きた。十分でも遅刻すれば、どんな売れっ子でも仕事がキャンセルされるので、必死なのだ。
洗面を済ませ、コーヒーと卵焼き、パンで軽い朝食をとっていると、四時半になった。昨日と同様に管理人の男から、車が来たとの連絡があった。二人で荷物を持ち、下までエレベーターで降りた。
エバは管理人の男に、しばらく留守にする旨を告げた。玄関を出ると、待っていたのはタクシーではなく、前日、日本レストラン「侍や」からリリアナのアパートまで送ってもらった白タクの男だった。
「どうなってるの」とエバに聞くと、「きのう、頼んでおいたの」と言う。いつのまに話をつけていたのか。無線予約でも、知らない運転手より知っている方が安全だろうが、こうも簡単に住所を教えていいものだろうか。ある部分では必要以上に警戒感が強いのに、ある部分では極端に無防備になる彼女に、妙な違和感を感じた。これも育った文化の違いなのだろうか。
荷物を積み込み、車はまだ真っ暗なボゴタの市内を空港に向かって走った。走るにつれて、だんだんと空が明るみ始めた。空港に近づくと、待ちのあちこちで若者たちが酔っ払って騒いでいる姿を見かけた。土曜日の朝なので、金曜の夜から一晩中騒ぎまくっている連中だ。クスリでも入っているのだろうか。コロンビアでは、週末になると、いつもこんな光景があちらこちらで見られるらしい。
運転手は「不良たちさ」と、独り言のように言った。コロンビアの恥だとでも言いたげだった。
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