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気がついたら、八時を過ぎていた。早めに夕食を摂らないと、食いっぱぐれてしまうおそれがあった。エバを揺り起こし、「食べに行くよ」と言った。彼女も事態を察したらしく、跳ね起きた。
ホテルにもレストランはあったが、それではいかにも芸がないし、ここでは一番高級なホテルだけに、ほかで食べるよりも割増になると思った。昼食を摂った店もいいが、どうせなら街まで行って食べたかった。
「街まで行こうか」とエバに尋ねると、「遠い。さっきのジープのオバさんの店、すぐ近くにある。そこにレストランある」と言った。街まで出るとなると、十分ほど歩くか、車を呼ばなくてはならない。それをエバは面倒くさがったのだ。
わたしはエバに妥協した。例のオバさん運転手の店は、ホテルのすぐ隣りにあった。しかし、薄暗くて、とても営業しているようには思えなかった。お客も誰ひとりいない。エバが声をかけると、運転手のオバさんが顔を出した。
ビールを頼み、料理はエバに任せた。しかし、四品ほど出てきた料理の味は、いまいちだった。寂れているのも分かるような気がした。
「リュージ、あまりおいしくないね。ここ」
エバも同じことを感じているらしかった。オバさんとエバが何やら話していた。そのあと、彼女が言った。
「リュージ、彼女、あんな高いホテル、キャンセルして、わたしのところに来なさいって。ここなら二十ドルでいいって」
「でも、あんまりきれいじゃないみたいだよ。それに明日の夜には、カリに行かなくてはならないだろ。断っておけよ」
「そうね」
部屋までは見ていないが、ホテルというよりは、民宿みたいな感じだった。客は誰も泊まっていないように思えた。何日も逗留するつもりならいざしらず、一日だけなら、いまのホテルで充分。わざわざ宿替えするほどではなかった。
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