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「ちょっと、海行く。あなたも来る」
「えっ、カメラあるだろ。二人一緒は危ないよ」
「じゃ、わたしだけ行く」
「リスト!」
エバは海の中に入って、寝転がっている。わたしのポケットカメラで彼女を撮った。いい表情だった。本当にリラックスしているのだろう。
「わたしのカメラでも撮って」
「分かった」
積極的に自分から撮ってくれというのは、彼女にしては珍しかった。わたしは彼女のカメラに切り替えて何枚も撮った。
「リュージ、あなたも、ここ来る。リラックス」
「ダメ」
わたしは海水パンツのポケットに札束を突っ込んでいた。これが日本やアメリカなら、コインだけで用が足りるのだが、インフレの進んだコロンビアではコインだけでは何も買えない。カメラのことも心配だったが、札束を濡らすわけにはいかないので、海に浸かりたくても出来なかった。
十分ほどでエバが戻ってきた。ビーチには、まだほとんど人は出ていなかった。相変わらず押し売りたちが右から左へ、左から右へと行き交っていた。ひととおり押し売りには断ったので、あまりしつこくなくなっていた。声はかけてくるものの、首を振るだけで、「もうこいつらは買う気がない」と諦めてくれた。
「リュージ、行く?」
「行こう」
ビーチには一時間ほどいただけで、わたしたちはホテルに引き上げた。ビーチからホテルに戻る路上で、最初に声をかけてきた三つ編み屋の女性二人とすれ違った。そのうちのひとりから、エバが何か言われた。
「何を言われたの」と聞くと、「彼女、わたしの三つ編みを見て、怒ってた。自分が行ったときは断ったのに、どうしてほかの女にはやらせたんだって」と言った。客を取られた腹いせを、エバ本人にぶつけたのだ。
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