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着替えたわたしたちは、市内観光に出かけることにした。ガイドブックを見て、まずサンフェリペ要塞に行くことにした。千五百三十六年年に建設が始まり、二十一年かけて完成された、南米の中でももっとも堅牢な要塞らしい。
ホテルに付けていたタクシーを拾い、行き先を告げた。すぐに運転手が、「あちこち回るのなら、三時間三万ペソでどうだ」と持ちかけてきた。エバが「どうする」と言ったが、わたしは拒否した。
タクシーを借り切ると、時間が気になって、どうしても駆け足で見て回ることになる。それに市内なら、どこを回っても三千ペソくらいで移動できるし、セントロの中なら歩いても回れる。ほとんど待たせているだけになるので、無駄だと思ったのだ。だが、運転手は「サンフェリペ要塞のところはタクシーがつかまらないよ」としつこい。しつこいやつほど危ないと思って、今度ははっきりと断わった。
タクシーを降りて、緩やかな坂を上がり、サンフェリペ要塞の門に向かった。そこで入場料を払い、石畳で出来た坂をさらに上がって行った。要塞全体が小山のようになっているので、カルタヘナの町並みが一望できる。空は真っ青の快晴だ。ギリシャかイタリアの古代遺跡にやって来たような気分だった。
要塞の中は複雑になっていた。迷路のように通路が入り組んでいて、兵士が侵入した敵に即座に対処できるように設計されていた。すべてが石造りで、外気に比べてひんやりとしていて涼しい。エバにとっても初めての連続で、修学旅行生のようにあちこちに目を光らせていた。
一周するのに約一時間ほどかかった。要塞を出て、タクシーを降りた地点に戻った。そこには門前町のように、何軒かの店があった。フィルムがなくなったので、売店で買った。フィルムはコダックしかない。ひとつ五千ペソだった。ほとんど日本と値段は変わらない。やはりここでは贅沢品なのだろう。
隣りのレストランで昼食を摂ることにした。といっても、たいしたメニューがなく、コーラとエンパナーダスとスープで済ませた。日本でいえば、お好み焼き屋か海水浴場にある「夏の家」といった感じだった。
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