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ツアーのチケットを受け取って、マックイーンの車に戻った。マックイーンはホテルまで送ってくれたが、ホテルのちょうど向かいにレストランがあったので、彼に「一緒に食べないか」と言った。おなかが空いていたらしい彼は、もちろん了承した。
まずビールを頼んだ。エバも飲みたいと言う。マックイーンにも聞いたが、彼も飲むと言った。彼はこれからネイバに戻らなければならないが、ビールの一杯くらいはだいじょうぶだろう。料理は、適当にエバに任せた。薄く固いビーフのステーキに、サラダ、ライス、フライドポテトの付け合せにスープというコロンビアの定食が出てきた。けっこううまかった。この地方の味付けなのか、スパイスの使い方が少しボゴタと違っているような気がした。
マックイーンとは、改めてスペイン語で自己紹介した。マックイーンは、「何だ。スペイン語が話せるのか」と言った。それまでは単純な単語を並べるくらいのスペイン語しか使わなかったからだ。わたしはこんな遠くまで来て、帰りはどうするのか聞いてみた。空で帰ったら、一人で何時間も運転して大変だろうなと同情したからだ。だが、彼は「ネイバまで帰る観光客を拾うさ」と笑って言った。
ビールが空になったので、わたしはもう一本ビールを注文することにした。マックイーンのビールも空になっている。一人だけ注文するのも気が引けるので、マックイーンに「もう一杯飲むか」と聞くと、「もちろん」と言った。「運転はだいじょうぶか」と心配になって聞いたら、「そんなのへっちゃらさ」と笑った。アグアルディエンテで鍛えているから、ビールなんて水みたいなものなのだろうか。
三人で話していると、数人のコロンビア人のグループが通り過ぎて行った。わたしが用心のためリュックの紐に手をかけると、マックイーンは手を少し挙げ、「だいじょうぶだ。わたしが見張っているから」という表情をした。彼を疑っていて悪かったと思った。
食事を終え、勘定を済ませた。二万ペソくらいだった。ついでにマックイーンにも、約束の七万ペソを支払った。食事をおごってやったためか、チップは要求されなかった。本当にいいやつだった。
ホテルは歩いても五十メートルの距離にあったが、マックイーンは玄関まで送ってくれた。わたしは、彼が帰りの客を拾えるように祈って、「グラシアス」と礼を言って別れた。
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